駐車場や駐輪場の舗装として外構工事では土間コンクリートが良く用いられます。
飾り気はないですが、フラットな仕上がりと費用などから選ばれています。
今回はそんなコンクリート舗装についてお伝えします。
1.土間コンクリートとは
駐車場や駐輪場に多く用いられるコンクリートの舗装です。
駐車場に施工する場合の厚さは砕石10cm、コンクリート10cmが一般的です。
仕上げはフラットなコテ仕上げ、滑り止め効果のある刷毛引き仕上げが一般的です。
打設後に表面を洗って石を見せる洗い出し仕上げもあります。
駐車場の場合は目地を入れることが多いですが、これはデザイン性の他、ひび割れを防ぐ目的もあります。
また、目地を入れておくことで万が一改修が必要になった場合に、1枚単位で撤去ができます。
2.施工について
砕石で路盤を作り、溶接金網(ワイヤーメッシュ)と呼ばれるメッシュ状の鉄筋を配置した所にコンクリートを打設します。
コンクリートは圧縮に強く引張に弱い材料です。
そのため、強度が必要な土間コンクリートにはワイヤーメッシュを入れます。
鉄筋は引張に強く圧縮に弱い特性があります。
圧縮力はコンクリート、引っ張り力は鉄筋が受け持つことでお互いを補っています。
また、コンクリートはアルカリ性なので鉄筋の腐食を防いでいます。
ただし、腐食を防ぐには鉄筋の周りが規定の厚さのコンクリートで覆われている必要があります。
たまに砕石の上にワイヤーメッシュを直接置いている現場を見かけますが、コンクリートの被覆が薄いためワイヤーメッシュの腐食につながります。
コンクリートは強い材料ですが、しっかりと施工されていることが前提です。
鉄筋コンクリートは正しく施工されて、初めて性能を発揮します。
・しっかり鉄筋が入っていますか?
・鉄筋が砕石の上に直接置かれていませんか?
3.養生期間
コンクリートは水との反応で硬化します。
表面だけ乾いても硬化し終わった訳ではありません。
駐車場の土間コンクリートを施工したら、しっかりと養生期間を確保してから車両を乗り入れる必要があります。
暖かい時期でコンクリートの施工後、5日目には車が乗れるようになります。
気温の低い時期は施工後6~7日目に車が乗れるようになります。
ただしコンクリートの呼び強度は施工してから28日目を基準としています。
つまり、コンクリートが本来の強度になるのは施工から約1か月後になります。
そのため、長期的な品質を考慮するのであれば、できれば以下の日数を車両乗り入れの目安にすることをおススメします。
暖かい時期:7日目
寒い時期:10日目
4.ひび割れ
土間コンクリートのひび割れは材量の特性上完全に無くすことはできません。
コンクリートに発生するひび割れの原因はさまざまです。
特に多いのは乾燥収縮によるひび割れです。
コンクリートは材料に水を使用しています。
施工後、乾燥してゆく過程で材料が収縮してひび割れが入ります。
田んぼの土が乾くとひび割れが入るのと同じ原理です。
ひび割れを完全に無くすことはできませんが、減らすことや入りづらいように工夫することはできます。
形状等が考えられていない設計がされていると、「予想通り」という場所にひび割れが発生します。
また、当然ながらしっかりと施工されていない場合もひび割れは発生しやすくなります。
5.まとめ
土間コンクリートの舗装について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
コンクリートに関連する情報は以下のコラムにも記載していますので併せてご確認ください。
コンクリート舗装は外構工事で良く使われますが、正しい知識が必要な材料でもあります。
アウトサイド設計では、コンクリート、土木の専門資格の有資格者がしっかりと設計、施工管理します。
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