外構工事を行うタイミングで植物(植栽)を取り入れるケースは多くあります。
植物を入れることで、優雅な雰囲気を与え、住宅も引き立てます。
見た目も良くなりますが、お庭や家の中の環境にも良い影響を与えます。
今回は、外構空間に植物を取り入れることで得られる効果について紹介します。
1.植物のタイプ

植物は大きく以下のように分けて考えます。
・樹木
・地被類
・草花
この中から、さらに分類してゆきます。
例えば樹木を例に挙げると「高木」「中木」「低木」と分かれます。
さらに、「落葉樹」「常緑樹」と分かれ、「広葉樹」「針葉樹」となります。
ここから具体的な樹種となります。
今回は「樹木(常緑樹、落葉樹)」「地被類」をピックアップしてお伝えします。
2. 植物を取り入れるメリット
植物を取り入れると、庭空間のみならず、住宅の環境にもメリットが出てきます。
代表的なメリットを以下にまとめました。
2.1 地被類は地表面の温度を下げる
ずいぶん前からヒートアイランド現象が問題になっています。
ヒートアイランド現象の主な原因の1つとして、舗装面積の拡大が挙げられます。
特にアスファルト舗装は夏場の表面温度が60℃以上にもなり蓄熱もします。
このため、昼間はもちろん、夜間も放射熱により暑苦しさが続きます。
仮に住宅の周りをアスファルトで囲ったら、住宅の周りを蓄熱暖房機で囲っているような状態です。

近年は遮熱性の舗装も選ぶことができるようになり、表面温度を抑えた舗装を選ぶこともできるようになりました。
しかし、温度抑制効果ではまだまだ自然素材にはかないません。
芝生は他の舗装に比べて表面温度を抑えることができます。
例えば夏場にお子様やペットが外に出たときに芝生の上であれば裸足でも火傷をすることはありません。
また、蓄熱量が少ないので、夜間の放射熱も低減することができます。
木陰を作る樹木と組み合わせれば、効果はさらに高くなります。
鳥取大学の研究によると、以下のような温度測定結果が得られています。
・日なたのアスファルト:約60℃
・日なたの芝生:約47℃
・木陰の芝生:約33℃
参考:鳥取大学「緑化タイプの違いによる駐車場の熱環境改善効果の比較」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsrt/37/2/37_318/_pdf
2.2 庭空間に日陰ができる

樹木を植えることで適度に日陰を作ることができます。
真夏ではなければ、木陰の下でお茶を飲んだりすることができます。
また、バーベキューをする際なども木陰があると役立ちます。
少し暑くなってきた時期のバーベキューも、日差しが強ければ木陰に移動できます。
くつろぎのスペースとしてウッドデッキや人工木デッキ、テラスを作っても、強い日差しの中ではリラックスできません。
デッキやテラスを作る際、南側に植物を植えると適度に日陰を作ることもできます。
芝生や遮熱性の舗装など、温度が上がりにくい舗装材と組み合わせれば、さらに快適に過ごすことができます。
2.3 住宅への日射をコントロールする

現代の住宅は軒が短く窓から直射日光が入りやすい形が多くなっています。
寒い時期は日光を取り込めますが、夏場も同じように日光にさらされます。
近年、環境に配慮したパッシブハウスでは、室内に入る日射をコントロールするため窓へのルーバー設置が進められています。
住宅の南側や西側に落葉樹を植えることで、ルーバーと同じような効果を得ることができます。
落葉樹は気温の高い時期は葉が茂っているので室内への日射を抑えます。
逆に気温が下がってくると葉が落ちるため室内に日光を取り入れることができます。
これにより、冷暖房への依存度が下がるため、電気代や環境配慮の面からもメリットとなります。
また、樹木の葉からは蒸散が行われます。
蒸散は水蒸気の放出であるため、気化熱の放出につがなり、周辺温度を低下させます。
さらに、日陰部分と日なた部分では温度差が生じます。
温度差が発生するということは風が発生するということです。
このように、植物は様々な相乗効果で空間を快適にする手助けをしてくれます。
3.まとめ

今回は植物を取り入れることで得られる夏場のメリットについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
アウトサイド設計では、お客様の好みやスタイルに応じて植栽をご提案・施工することができます。
前橋市、高崎市、伊勢崎市、玉村町や群馬県、埼玉県の近隣地域にお住まいで、植栽、エクステリア、外構工事をご検討の方は気軽にお問い合わせください。
